19. 自尊心と虚栄心
不安定なメンタルを快復させるため模索している中で目に留まる。
自尊心とは、自分の人格を大切に思う心のこと。胸に秘める。
虚栄心とは、自分を本当以上に大きくみせる心のこと。周囲を意識し見栄を張る。
虚栄心の強い人は、自分に自信が持てれば変われる。んだって。
なんだか納得した。
私は大きな高い目標がないから、目標を高く持つことは素晴らしいと思っていた。
「一生に一度のお願い。仕事手伝ってほしい」とギリギリになって、一度だけではなく頼まれた。
一生に一度、なんて言葉を、経営者が仕事上で何度も使っていい言葉ではない。
人材確保が先でしょう。式の予約が入った時点で人材確保してください。最後は私に頼めば何とかなると思わないで。
そう言うと、「言っていることは正しいけど、今はまだそんな風にはできない」
「朝も夜もない。計画的な定期的な休日なんてできない。無茶難題でも無謀でも受ける、入った予約は逃がせない」
迷惑と思ったことはない。
苦労と思ったことはない。
大変・・・大変な中に楽しみをみつけて手伝っていた。
でも、自分の経営方針貫くのならば、運営も一人で頑張って。仕事は仕事、私生活は私生活として線引いて。
会社のことは私に頼らないで。愚痴らないで。私まで同じ渦の中で過ごさせないで。
お金がない、って聞くのは辛い。
マンションは手放さない。それは揺らがない彼の意志。気持ちはわかる。でも…
従業員がいない会社経営の仕方が私には知識がない。収支に無理がある。一般常識程度に良い悪いの判断はできる。
綱渡りの様な状態にハラハライライラしている。私はいつもその横にいる。
あの頃は、会社と仕事とプライベートと生活と・・・全てがごちゃ混ぜ。ぐちゃぐちゃだった。
今彼はやっとついに自分自身が思い描いていた状況になった。
大きなストレスや不安がない。
経済的に安心して心に余裕ができた。
自分自身の心身経済生活ベースが良くなった。
その彼ならば、穏やかで優しい。
今の彼ならばきっと、爆発することはない。
最後の日、「今まで俺の役にたったことをしていない」と言い放ったことを忘れて、
自分がそれを言った相手に今度は「仕事のきっかけを作ってくれたのは私」なんて、今、平気で言えてしまう。
その矛盾、理不尽さ、自分がしたことはスルー。
重ねて「また会おう。また今度」「あちこち行きたい。次はゆっくりしよう」
この人の思考回路、論理、心理、過去の出来事や記憶、どうなっているのだろう。
理解できない。心がパニック。