20. 怖い、と思わないことが怖い
明日の自分は大丈夫だろうか?元気に過ごせるだろうか?と思えていた頃は、
外で心が乱れてしまったらどうしよう、何事もないような顔して過ごせなかったらどうしよう、という怖さを感じていた。
今年の異常気象の台風。
最初の頃は怖いと思えていた。
風、雨、避難した方がよいのだろうか、水害、氾濫、ヘリでの救助なんてことになってはいけない。
と思い考えることができていた。
台風が怖いと思っていた。
台風は怖いけれど、もっと怖いのは、
何かあった後、今よりももっと頑張らなければいけない状況になることが怖い。
命があってこそ、とは言うけれど、今あるベースが壊れたら失ったら、今私は立て直す気力はない。ということをわかっている。
今、「明日が心配。自分が壊れたらどうなるのだろう。誰かに迷惑をかけるのではないか」がない。
怖い、と思っていないことに、この頃気付いてしまった。
表面的には落ち着いてきたような気でいたから、
私は大丈夫。心の変動、大きなダウンはもうない、と思っていた。
違った。
悪化しすぎていて何も感じなくなっている。
考える力も決断力もなくなっている。
先のことを「怖い」と思えることは、先のことを見ている気持ちがあるから。
怖い思いをするくらいなら…
「怖い」と思わなくなった時が最高に怖いんだ。